畳の豆知識 Tatami Trivia

畳の豆知識をご紹介いたします。

畳替えの写真 畳替えの写真

畳替えって?

畳替えには、色々な方法があります。

表替え
表替えとは、現在ついている畳表(ゴザ)をはずし下地(床)はそのまま利用して畳表だけを新しく付け替えます。ヘリも新しくなります。
新畳
新畳とは、畳表(ゴザ)と下地(床)を全く新しいものにつくり替えます。
裏返し
裏返しとは、現在、使っている畳表をひっくり返して裏面を使います。
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畳の歴史

日本ならではの敷物「畳」が貴族階級から庶民へと普及するまで。
中国伝来のものが多いなかで、畳は日本固有の敷物。その歴史は「菅畳八重」「皮畳八重」などの記述がある古事記にまでさかのぼります。 まだ畳床などはなく、コモなどの敷物を重ねたものと推測されます。現在の畳に似た構造になったのは平安時代。 板敷に座具や寝具として敷くという使い方で、使う人の身分によって畳の厚さやへりの柄、色が異なりました。
鎌倉時代から室町時代にかけ、書院造が生まれて、部屋全体に畳を敷き詰める使い方に発展してきました。 それまでは高貴な人や客人のもてなしのためのものでしたが、 建物の床材として利用されるようになったのです。
しかしそうした使い方も貴族や武士の富の象徴。 桃山時代さらに江戸時代に至るなかで、数奇屋造や茶道が発展して普及し、徐々に町人の家にも畳が敷かれるようになりました。
それでも身分による畳の制限の慣習は残り、庶民が使用できるようになったのは江戸時代中期以降。畳師・畳屋と呼ばれる人々が活躍し、 畳干しする家々の光景があちこちで見られるようになりました。

畳の特徴

畳は季節・気温によって水分を蒸発させたり吸収したり、優れた吸放湿性を持っています。
畳表のイ草は田んぼで刈り取った後、白土(染土)で練り上げた水の中につけて乾燥させた未加工農産物です。この白土が中まで浸透し、汚れを防ぐ保護剤になっています。
イ草は、乾燥機で最高摂氏70度の中、約14時間~15時間かけて乾燥させ、水分を12%以内に仕上げた商品です。ですから、加熱殺菌処理ができたと判断できる安全な商品です。
イ草は大気汚染につながる酸化窒素(No2を吸い取る作用があり、これは畳の新旧、乾燥の有無に拘わらず吸収します。
(S55.6.1東大工学部西村研究室発表)

畳縁の種類の写真 畳縁の種類の写真

畳縁の種類

色使いや伝統の文様で畳の表情を引き締める畳ヘリ。豊富なデザインから、お気に入りの畳縁をお選び頂けます。

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畳縁の種類の写真 畳縁の種類の写真

天然建材

畳(畳表)は100%天然素材で科学的な手段はとっておらず、体に優しい素材です。
昨今の建材の中でも一番自然に近いものです。ですからカビが一番に生えやすく、不快な思いをされるかもしれません。

しかし、カビが生えるには高温・多湿等、九つの条件を満たさないと異常繁殖につながらないと言われています。当然、カビの発生する環境が人間にとって快適なはずはなく、これはそこで暮らす人々へ畳がいち早くサインを出しているとも言えます。
ですから、正しい手入れを行い、快い畳ライフをお過ごし下さい。

進化する畳表

色使いや伝統の文様で畳の表情を引き締める畳表。
時代とともに進化する畳表。普通の座敷にも使えるさまざまな色調の畳表が揃っています。白っぽいものは空間を明るく 演出。赤味を帯びたものはあたたかみを感じさせ、黄味を帯びたものは壁との調和感をもたらします。

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畳と生活と健康

畳の浄化作用
人間にとってはなくてはならない空気ですが、健康によくない酸化窒素というガスを含んでいます。畳はこの二酸化窒素を吸収する性質があり、 知らず知らずのうちに室内の空気をきれいにし健康な環境づくりに役立っています。
保湿・断熱効果
畳が、夏はひんやりと肌に心地よく、冬は暖かい空気を優しく保ってくれるのは畳が含んでいる 空気のおかげです。畳表のい草はもちろん、中に使用してあるワラはスポンジ状になっているのでたくさんの空気を含んでいます。夏は暑さを遮断する働きを、冬は外の冷たい空気を遮る断熱材の働きをすると同時に室内の暖かい空気を保つ役目をしてくれているのです。
吸湿・放出作用
畳の中には一部化学繊維もありますが、本来ほとんどが植物性です。空気を含むと同時に湿気を吸ったりはきだしたりして、部屋の温度を調整する働きをしています。畳一枚で焼約500ccの水分を吸収することができ、乾燥すると自然に放出し、呼吸しながら快適な温度を保っています。
鎮静効果
畳の部屋はい草が醸し出す香りで、疲れた体を癒し、心を静めてくれ、森林浴のような効果もあります。